【南千住/カフェ】スペシャルティコーヒーと自家焙煎の礎を造った「カフェ・バッハ」(自家焙煎珈琲屋バッハ)。カフェを100年続けるためのスピリットとサービス、そして1杯のコーヒーに心震えた!!

Cafe Bach

関西在住の僕なんですが、日頃から気になっていた都内カフェを巡るため、夜行バスに乗って東京まで遊びに行きました。

毎日ワクワクしてますか!?AllSync.jpへようこそ。Sync.です!

このところ、雑誌でコーヒー特集が組まれれば、必ずといっていいほど見かける“サードウェーブ”と言われるコーヒー業界の新しい波。

特に東京のコーヒーシーンは熱く、ぞくぞくとオープンする様々なスタイルや特徴を持つ、魅力的なコーヒーストアに行きたくて「オラ、東京さ行くだ!!」と吉幾三ばりに計画していました。

そんな中、まとまった休みが取れたのを機に、二泊一日(前日出発し、当日の朝に到着して、その日の夜から朝にかけて帰ってくる)という、強行スケジューの夜行バスツアーを組んで東京のカフェに行ってきました!

まず最初に行ったのがサードウェーブ系ではなくwwコーヒーを提供するお店が喫茶店であった時代から、日本でコーヒーの探求を行っていた老舗「カフェ・バッハ」です。


40年というスペシャルティコーヒーと自家焙煎の歴史を持つお店「カフェ・バッハ」

Cafe Bach

「カフェ・バッハ」は東京都は台東区の日本堤にあります。最寄りは南千住駅で駅から徒歩約10分程度。この地域は、いわゆるドヤ街と呼ばれる労働者の街で、東京の下町といわれる雰囲気でしょうか。

僕の出身地の関西で例えると、大阪のあいりん地区のような雰囲気。このような地で、変わらず長く営業を続けることも「カフェ・バッハ」のポリシーのようです。


写真は「バッハ・ブレンド」

Cafe Bach

いきなりシーンは飛びますが、オーダーしたコーヒー「バッハ・ブレンド」です。

全国に名だたる有名店だったので、食べログなど他ブロガーの記事で店内写真はたくさん紹介されており、すっかり撮影はOKあろうと思っていました。しかし、店内風景に関してはNGらしく注文した商品のみOKが出ました。

実は、許可を取る前にパシャパシャとiPhoneで撮ってしまっており、ご迷惑をおかけしました。(反省)

「カフェ・バッハ」はコーヒーファンに語らせると、一冊の本になりそうな位に奥深いコーヒー屋さんです。ですが、まだまだ知識不足のにわかコーヒーファンブロガーの僕は、行ってみたいと思っている方に雰囲気を伝えられればと思います。


カフェ・バッハの店内の様子

Cafe Bach

【via img】カフェ・バッハ:ブログ


この日は、午前10:00ごろにお店に行きました。店内は奥にカウンターと焙煎機、お店の入り口側にテーブル席が並んでいる形でした。僕はカナイと2人で来たのですが、お店の入口付近の4名がけのテーブル席に案内してくれました。

店内の様子は、地元の常連客やコーヒーが好きでバッハまで飲みに来た人(僕も含め)、そして同じ目的と思われる白人やアジア人たちが混ざり合って、ちょっと面白い客層になっていました。

バッハの店主は、最近まで日本スペシャルティコーヒー協会の会長もされていたので、スペシャルティコーヒーが浸透している海外の国でも、「カフェ・バッハ」はきっと有名なんだろうなと思いました。

僕が来店したのがお昼前だったのもあってか、座席は比較的空いており、待たされる事もなくすんなり席につけました。

ちなみに、バッハはコーヒーだけではなく接客サービスや、従業員のホスピタリティに関しても業界誌で紹介されるほどしっかりしています。

お店の自動ドアが開く前から、お客の動向を気にしているホールの店員さんがおり、ドアが開けば従業員さんがすぐにでも案内しようとやって来てくれます。


見るものを圧倒するコーヒーディスプレイ、そして自家製スイーツとパンのメニュー

Cafe Bach

バッハのカウンター席に座れば、ちょうど写真のような光景を目の当たりにすることができます。これらは全てバッハで注文出来るコーヒーで、焙煎の深さの順番で並べられています。

サードウェーブ系コーヒーストアと呼ばれ、自家焙煎でスペシャルティコーヒーを扱っているというお店はたくさん増えました。

しかし、ここまでコーヒー豆の種類を用意し、手間もかかるディスプレイでコーヒ豆を魅せてくれるのは、この老舗「カフェ・バッハ」だけだと思います。仕事に対するこだわりやクオリティの高さが「カフェ・バッハ」の実力を示しています。


今回、オーダーしたのはコーヒー2種類とトーストの2つ。

Cafe Bach

僕が頼んだコーヒーの「タンザニアAA・アサンテ」。注文が入ってからコーヒー豆を挽きはじめ、素人目ですがはたから見てても感じるくらい、丁寧にしっかりと、必要な時間を使ってコーヒーをドリップしてくれてたと思いました。

このコーヒーは、バッハの中でも中深煎りの部類で、程よい酸味としっかりとしたコクのバランスで美味しく飲みやすいコーヒーでした。

全くといっていいほど、コーヒーに対する表現力がないので、もっとそのコーヒーの個性を客観的に捉えた味の表現ができるようになりたいと思いました。ちゃんと言葉で表現できないのが残念です。

最近流行りのコーヒーショップのスタイルは、セルフ形式のコーヒースタンドで1杯1杯ハンドドリップして、コーヒーを提供するというのがウリだと思います。しかし、「カフェ・バッハ」は流行りのコーヒーショップとは一線を画す、コーヒーに対する熟練度があると感じました。

フルサービスの喫茶店と、セルフサービスのコーヒースタンドを公平に比較はできませんが、流行りのコーヒースタンドのハンドドリップがポーズに感じるほど、「カフェ・バッハ」のコーヒーは一つ一つの作業がしっかりとしたものに感じられました。

この店の雰囲気やバリスタの所作からでも、美味しさを感じられる、そんなコーヒーでした。


店内で製造される本格的な手作りパン

Cafe Bach

コーヒーと一緒に頼んだモーニングの山パンです。お店の2階に製パンと製菓のキッチンがあり、そこで毎日作られるスイーツやパンもバッハの特徴です。

店主がヨーロッパの海外のカフェを視察した際、どのお店でもコーヒーと共に注文されていた魅力的な自家製スイーツに驚いたそう。“人々が語り合うための場所”というヨーロッパのカフェ文化を体感し、本格的な洋菓子とパン製造を始めたそうです。


Cafe Bach

パンはしっとりと、分厚めなカットながらもふんわりとしていて、しっかりとバターが塗ってありました。一流ホテルでも出てきうな高級な食感でした。パンには粗挽きコショウと塩も一緒に添えて提供されます。

塩コショーで食べるトーストは、素材の良さを更に感じさせる最高の調味料でした。素材は一流、だけど誰にでも立ち寄りやすい雰囲気の飾らない喫茶店「カフェ・バッハ」の真髄がここにも垣間見える気がします。


「カフェ・バッハ」のブロシュアより

Cafe Bach

オーダーがでてきてから少し落ち着いた頃、ホールスタッフの方がバッハのブロシュアを手に豆接客に見えられました。興味のない人にはそれとなく、興味のある人にはしっかりとした知識で豆の説明をする、お客様の都合に合わせたセールスだったので快く話を聞けました。


Cafe Bach

手渡されたブロシュアに入っていた、通販用のコーヒー豆のオーダーリストです。あらためて見ると、こんなにコーヒーの種類を用意してあるんだと感心すると共に、またあの場所で違う種類の美味しいコーヒーを飲みたいなと思いました。


ブレンドコーヒーのバッハブレンドを購入。

Cafe Bach

バッハのコーヒーに感動して、会計の際にバッハブレンドを購入しました。
ブロシュアにものっているのですが、“毎日使う分だけ焙煎”というのも、よくよく考えると凄い手間とこだわりです。


Cafe Bach

家に帰った後、東京観光の余韻を味わうように、バッハのコーヒーを淹れました。色々なチェーン店のコーヒー豆を家用に買うのですが、袋を開けた時のインパクトは今までで一番でした!

コーヒーの甘い香りとローストの香ばしさに、コーヒーの鮮度がこれほどまで味や香りに影響があるのかと実体験で腑に落ちました。


「カフェ・バッハ」は、流行のサードウェーブと呼ばれるコーヒーストアのこだわりをずっと前から実践していた!!

Cafe Bach

今回の東京カフェ巡りでまず最初に行ったのが、この喫茶店スタイルの自家焙煎珈琲店「カフェ・バッハ」でした。アメリカ発の話題のコーヒーストア「ブルーボトルコーヒー」が、来年早春に東京へ上陸しますが、そのプレスリリースにも日本の喫茶文化への影響があるとのコメントをみかけました。

「焙煎したての新鮮な豆を提供」「産地や生産方法が明確化されたスペシャルティコーヒーの使用」「1杯ずつ丁寧にコーヒーを淹れる」という、今のコーヒームーブメントで重要なスタイルが、実は日本のコーヒー文化の黎明期からコーヒー店を営む「カフェ・バッハ」で、当り前の事として実践されていました。

※後日追記・・・当ブログのコーヒー系の記事で、焙煎したてが美味しいコーヒーの条件のような表現があります。しかし、焙煎する事によってコーヒー豆から1〜2週間ほどガスが発生するので、焙煎後すぐのコーヒーを抽出すると、ガスが風味に影響する事もあるそうです。)

海外の有名店が軒並み海外発出店を日本に決める理由が、そこにもあるんだなと思いました。それだけ日本にコーヒー文化が浸透していて、外から見ても魅力的な市場であるということは、僕達コーヒーファンにも嬉しい事ですよね。


店舗情報 「カフェ・バッハ」
TEL:03-3875-2669 住所:東京都台東区日本堤1-23-9
地下鉄日比谷線南千住駅から徒歩10分 南千住駅から777m
営業時間8:30~19:00(L.O) 定休日:金曜日
席数 33席 (カウンター6席、テーブル27席)禁煙・喫煙 分煙(カウンター席のみ禁煙でしきりなし)
駐車場:無




AllSync

全国にカフェ・バッハのコーヒーセミナーの卒業生が、バッハグループとして全国にカフェを開いてるそうです。
関西にもたくさんあるそうで、また行きたいコーヒー屋さんがふえたなぁ~!!